ホーマーへ
キナイ川沿いのハイウェーをまっすぐ西に、海へ向かいます。
そして海沿いの道を南下します。
真っ青な空の下、右側は断崖絶壁の下に深い藍色を湛えた海、対岸には真っ白に雪を被った山並みがずーと続きます。
左側は巨大なヒマラヤ杉の
森が続いたかと思うと
白樺林に変わり、
また急に草原が開けたり。
いくつか町もありました。
ハイウエーの両側には
二車線分くらいの
緑地帯がありますが、8月には、人間の背丈くらいあるファイヤーウィードが ピンクの花をいっぱいにつけ、延々と咲き乱れていました。
ガソリンはまだ充分大丈夫と思っても、スタンドを見たら入れておかないと酷い目にあいます。日本では3000ccの車なんて乗らないしスピードも違うので、消費の感覚がまるで違います。そろそろ入れようかなと思った時には、何十キロもスタンドが無いなどと言うことがあるのです。
ところでこちらでは、ハイウエーと言っても通行料金を払う訳ではないので入口も出口もありません。
日本の国道などのような、主要幹線道路なだけで、一般道です。
道路沿いに家や建物などないので、塀に囲まれたハイウエーなど想像もつきません。
ですから景色の良いところでいつでも本道を逸れることが出来ます。
途中、開拓時代のようなカフェを見つけてお昼にしたり、良さそうなところにB&Bのサインが出ていると寄って見たりしながらホーマーへ向かいます。
B&Bの建物自体は道路から離れて森の中や、海を見渡す断崖の際に建っていますが、看板を道端に立てているのです。
このカフェのウッドデッキの柵の上に、茶色の液体の入った広口ビンが置いてありました。ウエートレスに、
「あれは何?」と尋ねると
「Sun tea よ」 と言う答えでした。
サンティー?
太陽にいれてもらうお茶!
びんに水と紅茶の葉を入れて半日日向に置いておくのだそうです。後は冷やしてアイスティーとして飲むのです。
私も帰ってまねして見ましたら、同じ茶葉でもお湯で入れるのと違う風味があり、とても美味しくはいりました。
ウエートレス曰く、昨日はびんの中にリスが落っこちてしまったので、今日は蓋したの。
なるほど、ラップで口を塞いでありました。
鮭を釣ったキナイ川のほとりの宿から、今日の目的地、ホーマーHomerまで、約200kmです。
まっすぐ行けば2時間の距離ですが、地図上に記された集落全てに立ち寄りたい誘惑に駆ら
れます。
船宿兼、村の何でも屋
寂れた漁村で
そしてホーマーにたどり着いた時には、既にこんな時間になっていました。
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